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2013年3月 3日 (日)

X線診断の基礎知識

 X腺の吸収度はX線の波長・被写体の厚み・被写体の密度・構成する原子等によって規定されます。水を基準とすると心臓・大血管・縦隔は水の吸収度に近く、肺胞はほとんどが空気なので吸収されません。X線を生体に照射すると吸収度の違いによってそれぞれの黒さ(黒化度)が、レントゲンフィルムに表れてきます。骨はX線を吸収して透過させないためフィルム上はヒトの体の中で最も白く、肺には空気が多く含まれているので肺野は比較的黒く写ります。肺に炎症があって滲出物(水に近い透過性)が多くなると白い影としてとらえることができ、気胸のように肺が虚脱して肺組織が縮んでしまうと、その部分は一様に黒くなってフィルムに現れてきます。この黒化度の濃淡の差を、すなわちX線写真上の陰影を正常の解剖と比較、または疾病による変化像としてとらえ検討することがX線診断に発展してゆくことになります。

 

X_2Ab

<X線発生装置の構成>と<CRのしくみ>     (掲載されているフィルムはFCR PRIMAによるものです)Fcr2 Fcr

 

 

                 PMT:photomultiplier tube AD : analog to degital

 

 

 

<胸部写真読影の基礎>

 

Ⅰ 正しく撮影されているかどうか確認する。

 

    1.     正しく正面像で撮影されているか。

 

    1.     X線の線量は適切か。

 

    1.     目的とする撮影部位が欠けることなく撮影されているか。

 

  1.     読影を紛らわしくする着衣・髪の毛・装着品などが写っていないか。

 

Ⅱ 胸部正面像の区分

 

    1.  肺野は便宜上、第2肋骨と第4肋骨の先端で区切って上肺野・中肺野・下肺野に分けて表現します。解剖学的な肺区域とは無関係。

 

    1.  胸部正面像は透過性の高い(黒い)肺組織のある肺野と透過性の低い(白い)中央部の縦隔陰影に分けられる。

 

  1.  肺野には血管陰影・気管支陰影・肺胞等の空気が投影される。

 

Ⅲ 読影の順序

 

   見逃しのないよういつも一定の順序で読む。胸郭→左右肺野の明るさの対比→中央陰影→気管支系→血管系→肺区域の確認→異常所見ならびに異常陰影の検出と同定→情報をもとにレントゲン診断する→病態と矛盾しないか検討する。

 

Photo

 

[撮影はいつも正確な体位で、読影は一定の順序(ハムハム川川ヒゲ3本)で読むことが大切]

 

Imageoutscoliosis 胸郭脊椎へと読み進めるとすぐに側弯に気づく。    

 

Thoraxdeform 肺野ばかりに目が向いてしまうが、読影の順序を守って読めば胸椎の異常にすぐ気づく。このとき正確に正面で撮影されていることが、写真を正確に評価する上で重要になってくる(楔状椎)。

 

002 順序を守って肋骨の走行を追うことができれば一見わかりにくい複数の肋骨骨折痕も見逃すことなく診断できる。

 

Frarib 肩甲骨に重なって見逃しやすいが、仮骨形成が始まった肋骨骨折を診断できる。

 

Frrib胸郭から読影すると、右の肋骨横隔膜角の化骨形成が目に留まる。

 

Boneiland
第5肋骨内に孤立陰影をみとめる。腫瘍と鑑別が必要になるがこの骨硬化像はCTにて骨島と判明。

Photo左第4肋骨の先端部がフォ-ク状に変形している。

 

Imageoutfork          右第4肋骨先端がフォ-ク状に割れている。
         001変形した胸椎をみとめる。

 

003第6胸椎の変形がある。椎体が小さく上下に分離してみえる。
001第1肋骨軟骨連結部に不規則な石灰化がみられることがある。
2第4肋骨と胸椎の肋骨頭関節に関節面に一致して陰影をみとめる。

 

001_2胸鎖関節の石化化にも注意する。

 

Rbfr_2肋骨の線状骨折
Photo順序を決めて読影すると撮影条件が不十分でも肺野の浸潤影と同時に縦隔の変化を見逃すことなく把握できる(食道アカラシア)。

 

55a28d5fs1中央の縦隔陰影の拡張と内部の黒化度の違いに注目するとニボ-にすぐ気づく(食道滑脱ヘルニア)。

 

Her1          ガス像がないためわかりずらいが、横隔膜から立ち上がっており食道滑脱ヘルニアの所見。

Ph肺門部肺動脈が左右とも起始部から太く見え、末梢に向かって急激に細くなっている(原発性肺高血圧症)。

 

Vari_2
縦隔の拡大があり内部をみると血管陰影もしくは左房陰影の可能性があるが、右縁は大動脈弓に連続しており大動脈の蛇行(上行・胸部)と考えられる(横型心陰影にみられる正常バリエ-ション)右S3の結節影と縦隔の下部の不鮮明な所見には注意。

 

Imageoutaorta縦隔内に大動脈の屈曲蛇行をたどることができるケ-スがある。

 

Hmpvnk2肺野の含気過多があり細気管支炎様のレントゲン像だが、同時に上縦隔右気管支上の部分が反対側の左と比べてやや白く透過性が悪くなっている。このような場合気管支S1もしくはS2の浸潤影初期のことがある。
5日後に確認したレントゲン像を下に提示する。

 

Hmpvnk1右S1・2に均等影をみとめる。

 

001肺気腫様の肺野に目を奪われるが、胸骨柄の輪郭が良く撮影されていて胸鎖関節の位置関係が理解できる。

 

Herniad左横隔膜に注目する。胃泡と異なるガス像があり、左写真ではガスの胸壁よりに均等影をみとめ2週間後の再検では胃と腸管のガス像が区別可能で、横隔膜ヘルニアと診断できる。

 

Imageoutske2心陰影内の濃淡にの差異に注意うる。S10に浸潤影がある。下の写真は正常時のもの、比較するとわかりやすい。Imageoutske1治癒後のレントゲン像。

 

 

 

Imageoutkami胸椎に沿って腫瘍様にみえるが椎体関節の骨化(CTにて確認)。

Medias

順序を追って読影すると縦隔周囲(心辺縁に沿って)に正常ではみられない線状影をみとめる(縦隔気腫)。

 

 

胸部大動脈石灰化

 

    ①

 

002

 

 

    ②

 

Arteriaca    

 

    ③

 

Aortaca
        ④
Imageoutca
大動脈弓の石灰化はすぐみつけることができるが同時に右肺野の気管支拡張とエアブロンコグラム所見を見逃さないこと①。大動脈璧から石灰化が1cm以上離れている時は解離性大動脈を示唆する(カルシウムサイン、下図参考)。

 

Casign


[注意] 読影上見落としやすいレントゲン部位。

 

Kpmissed

 

[注意]鎖骨と重なる部位の初期の変化は見落として正常と判断してしまうことがある。

 

Kunii_2

 

[注意]心陰影横隔膜にかさなる部位はとくに見逃しやすい。

 

Rsstpn

 

 

 

[注意] 肺区域S6(上-下葉区)は肺門陰影に重なるため見落としやすく病変の検出が難しいことがある。

 

S6

 

[注意]S6の肺炎像は肺門影と読み誤って正常と読影してしまうことがある。

 

Pns6nor

 

12[注]上写真はいずれも肺炎と読影可、左はマイコ肺炎右は1年後に罹患した肺炎。

 

[注意]判読が難しい例がありCT等による確認が必要なこともある。

 

Papmao* CTにより左S6・S9にすりガラス様陰影を確認したマイコプラズマ肺炎例、右S5・S6にも変化がありそうにみえたがCTでは正常像。

 

Infaimuno *胸部大動脈下1/3の左辺縁の不明瞭な所見、シルエットサイン陽性とするとS10の陰影が推測可能。

 

 

 

 

 

[注意]心陰影にみえる肺門陰影(右)、シルエットサイン陰性に気づけば肺炎像と理解できる。また、左肺門部陰影は心辺縁が不鮮明(シルエットサイン陽性)で同部にも浸潤影があることが推定できる。

 

001

 

肺門部の浸潤影はいつも慎重に判断する必要がある。下写真の左肺門部の心陰影ははっきりせず(左上挿入写真は治癒時)判断に迷うがシルエット陽性と判断すればS6もしくはS3の肺炎が推定可能になる。下の写真はS6の浸潤影が想定される。

 

Photo_3

 

004_2

 

[肺門の陰影] 左は肺門の変化からマイコプラズマ肺炎と診断、オゼックス投与にて解熱しないため3日後に確認したところ浸潤影が拡大していた。

 

Imageoutpaphilum_2

 

心陰影の把握

 

1234

 

Img152

 

Img153

 

 

 

 

 

[double dencity]左房陰影が正常でも右心陰影内にみえることがある。

 

 

 

Img770 [実際例]

 

Latrium

 

縦隔を含む中央陰影の線Setsugousen

 

Img640

 

Img642


肺門部(中央陰影)

 

Img771

 

Himonbu

 

[肺紋理] 肺紋理とは肺野全体の印象を表現している。胸部レントゲン写真でみとめられる肺野の模様を示しているが、主に肺動静脈の分枝の陰影によって構成されている。気管支分枝璧などの間質も構成要素に含まれる。肺紋理の異常には次のような内容が含まれるので、原因を理解しながら使用すること。また呼気と吸気で差異が出るので撮影の条件も配慮する必要がある。

 

    1. 血管陰影の太さの異常(拡張・狭小化など)

 

    1. 血管の分布異常(分散・集束など)

 

    1. 血管の走行異常(蛇行・屈曲・末梢の消失)

 

    1. 血管陰影の輪郭の不明瞭

 

    1. 気管支璧の肥厚・気管支の拡張

 

    1. 肺間質の水腫

 

    1. 肺野全体の小粒状陰影

 

  1. 肺野の網状・線状・蜂巣状陰影(肺間質の線維化)      

 

Ⅳ 胸部写真で目標として確認すべき部位

 

Lungshema

 

Ⅴ 読影に役立つサイン

 

シルエットサイン    同じX線密度のものが境を接している時、境界が不鮮明になる現象を表す。肺のどの区域かを判断するのに有用な情報となる。Shiluette1

 

Shiluette

 

 

 

具体的例① (イラスト)

 

Shiluette2_2 右の心臓辺縁がぼやけてみえる。このとき陰影は中葉(S5)にある。左の心辺縁は鮮明、この時陰影は下葉(S10)にあることがわかる。

 

(シルエットサインの読み方)

 

C6fcdf6b1典型的な均等影の所見、侵されている肺区域を考慮する時、右心辺縁は鮮明にみることができシルエットサイン陰性、右の横隔膜は不鮮明でシルエットサイン陽性のためこの均等影はS8とS10にあることが断定できる(写真からはS7、9も含まれて下葉全体に及ぶ肺炎と推定可能)。

 

 

 

(シルエットサイン陽性例)

 

Silpo
(シルエットサイン陰性例)

 

Silnega***左写真は横隔膜は不鮮明でシルエットサイン陽性のため、陰性と陽性両方をみることができる。

具体例② 

 

Papmao

 

胸部大動脈の中間部が不鮮明に途切れて追うことができなくなっている(その上と下は明瞭になっている)。シルエットサイン陽性と判断すると、陰影はS6あるいはS10に存在すると推定可能。右左内側の横隔膜内側の不鮮明は肺間膜も考慮して病変の範囲を診断する。

 

 

 

具体例③

 

Imageoutpaps12_3
大動脈弓から胸部大動脈が不鮮明になっていて左肺 S1+2 の浸潤影と判断できる。

 

 

 

sail sign  & thymic sign(下図)

 

Thymicsign_2

 

新生児・乳幼児によくみとめられるサイン。いずれも前縦隔にある胸腺を示している。胸腺は免疫器官として重要で、生後活発に活動しているため、この年齢では大きく、他の縦隔腫瘍と鑑別するのに役立つ。肋骨に圧迫されて波打つような形状がtjymic wave sign 、帆のように三角に突出してみえるのが sail sign 。

 

[参考例]①透過性不良の間質性肺炎を示唆する写真だが、sail signをみとめる。同時に気管が右へ弯曲している。正面像で撮影できていないが、実際の臨床の場ではこのようなレントゲン像が少なくなく、読影に影響されてはいけない。

 

Imageoutsail

 

[参考例] ②右肺への張り出した陰影に肋骨部の凹みがあり胸腺と判断できる。

 

Rswheez

 

[参考例] ③ 縦隔の拡大があり右辺縁はwaveしていて胸腺と理解できる。(左肺野に浸潤影をみとめシルエットサイン陽性)

 

C0909a9c1

 

[参考例] ④胸腺の典型例

 

Imageoutrentrs2

 

 

 

epicardial fat(心臓横隔膜の脂肪組織) 心臓には脂肪組織が沈着していてレントゲン像として左右の心臓下部に均等な陰影として出現。右側には下大静脈の陰影もみとめるので銘記しておくとよい。

 

Cphfat

 

beginner's triangle(正常でも異常に見えやすい右下肺内側のこと)( medicina Vol. 50 No.12 2013-11 一色論文 )。

 

上記の斜線円の部位の陰影は様々な構造が重なっていて正常でも異常と誤って読影しやすいので診断には十分な知識と症例の積み重ねが必要になる。

 

[正常例]肺炎(軽症)を疑う経過の時、その鑑別は時に困難なことがある。

 

Cardphrenor                                                         (典型的正常例)

 

Pericfat

 

                                                      (やや不鮮明な正常例)

 

002

 

                                        (正常バリエ-ションで肺炎像と紛らわしい)

 

002 [左]インフルエンザ肺炎[右]正常時: 心横隔膜角のすりガララス様陰影、左横隔膜の不鮮明化(シルエットサイン陽性)は比較可能な健康時のフィルムがあると評価が容易になる。

 

Stpdifficult [左]肺炎球菌性肺炎、胸部大動脈の下半分が不鮮明(シルエットサイン)と同時に左心陰影内部に浸潤影をみとめる。治癒後[右]と比較するとわかりずらい陰影も結果として評価することが可能になる。

 

 

 

001      (下大静脈陰影)

 

 

 

[肺炎例]マイコプラズマ肺炎

 

Karahand

 

                          (経過・検査デ-タ・以前撮影のフィルム等参考に判断する)

 

 

 

[下大静脈陰影]この部位には下大静脈もしくは肝静脈の陰影が時に出現することがある。このとき境界は比較的鮮明になっている。

 

Cardpnor

 

 

 

[心横隔膜角の脂肪組織と肺炎]①

 

肺炎(写真右)を判断するとき、脂肪の不鮮明な陰影(写真左)との鑑別が難しい。横隔膜とのシルエットサインはある程度参考になるが以前のフィルムがあればより正確になる。

 

Cardphren

 

[心横隔膜角の脂肪組織と肺炎]②

 

*1~3の所見を今までの知識とシルエットサインをもとに読影すれば肺炎と判断できる。

 

002

 

比較するため治癒後のレントゲン像を示す。

 

001_2

 

 

 

[心外膜の脂肪組織は肺炎の陰影と紛らわしい]

 

①右写真は肺炎の浸潤陰、この場合は横隔膜のシルエットサインが参考になる。

 

Fat

 

②下右写真は肺炎像、左写真は健康時のもの。この場合右写真心陰影のシルエットサイン陽性の部分が心下縁までには及んでないことが心外膜の脂肪としては説明がつかない。

 

002

 

自信を持って読影、ただし読みすぎないこと。

 

[参考]

 

Virusi_4

 

[参考]

 

Ukk左心横隔膜角のシルエット、心陰影内の線状影、右心辺縁のシルエットに注目すると左下肺野の透過性不良は間質性の変化と読影することができる(CTは城山病院提供)。

 

[横隔膜内側のシルェットサインは正常の肺間膜のことがある。]

 

Img645




葉間裂  右上葉と下葉、右中葉と下葉の間に大葉間裂、右上葉と中葉の間には小間裂がある。左は左上葉と下葉に大葉間裂があり、これらが肥厚すると線状影として観察できるが、正常でもみられる。

 

 

Fissure

 

Img259

 

副葉間裂 左下副葉間裂は良く見られる。

 

Fissure

 

001

 

[参考]下副葉間裂周囲の不鮮明陰影は浸潤影と間違いやすい。

 

003001 横隔膜にシルエットしていて浸潤影と判断してしまうようなレントゲン像。実際は正常バリエ-ション、病歴経過検査結果等をもとに読影することがヒントになる。


 

 

 

 

 

 

 

Tram line 葉間の少量の胸水がいばらのトゲ状にみえるものがthorn sign、厚くなった気管璧が電車の軌道のように2本の平行線様になったものtram line。

 

Thornsign

 

[thorn signの実際①]この場合は胸膜が肥厚していると考えられる。

 

Pfmt2

 

[thorn signの実際②]このケ-スでは奇静脈葉間裂もみることができる。

 

Thorn

 

 

 

[tram signの実際] (1)

 

Tramsign

 

Tram sign (2)

 

Tram

 

Tram sign(3)

 

001

 

tram sign(4)Tram2

 

tram sign(5)

 

Imageouttram

 

tram sign(6)Tpaptrm
steeple sign 仮性クル-プなどで気管支の狭窄をみとめると気管支の透亮像があたかも尖塔のようにみえることがある。

 

Imageouthnor



下の写真はヒトメタニュ-モウイルスによる間質性肺炎と同時にクループを併発、犬吠様咳嗽と呼吸困難を来した1歳児のレントゲン像、気管支の狭窄が推定できる。 
Hmpv

 

吸気性喘鳴と犬吠様咳嗽がひどい状態の6ヶ月児(下写真)、喉頭の狭窄を推察できる。

 

Imageoutcroupn

 

[参考]幼児の正常例を提示。

 

Anatomy

 

 

 

肺外の所見 胸膜外に腫瘤等があると両端(▲)はなだらかで辺縁(*)は鮮明な陰影になる(extrapleural sign)。辺縁の一部のみが鮮明()(incomplete border sign)鮮明にみられるのは肺外の特徴で大胸筋・乳房・乳首等の陰影がそれである。

 

 

 

 

 

Nipple_2

 

Img059

 

Extrasign_3                         (乳房)                                                  (大胸筋:片側)

 

Musle

 

    (大胸筋:両側) 片側のみの場合、病変と誤判断しないこと。    

 

[スリガラス陰影と乳房陰影の鑑別]

 

Paptrico

乳房陰影のため間質性肺炎と判断するのが難しいがシルエットサイン・縦隔陰影内の椎体の透過性の濃淡の差異などを考慮すると間質性肺炎を示唆するすりガラス様陰影と診断することが可能になる。

 

 

 

 

 

[乳首参考例1]

 

002                                        (nipple)

 

[乳首参考例2]

 

Hematoemesis1 Hematoemesis2 塊状陰影と判読してしまいがちだが、辺縁がはっきりしていてincomplete border signを理解しているとnipple と判断できる。

 

 

 

 

 

Extrplumon_2

 

Imageouthilus                                                                                      (CT:城山病院提供)

[参考]移植手術あとの欠損部陰影

 

Aortatort

 

Kerly line 肺門周囲の長さ2~6cmの線状影(Kerly A)、肺野外側胸壁から内側に走行する長さ2cm程度太さ1mmの線状影(B)、肺野にみとめられる網状影(C)、いずれも左房圧が上昇する(心不全)と出現、Kerly B lIneが有名。また通常の横隔膜の高さは、後方の第10肋骨にあり右横隔膜の方が左横隔膜より高くなっている。右横隔膜が左より半椎体以上高いか、左横隔膜が右より高い場合、左横隔膜胃泡間の距離が1cm以上の時、肺下の胸水貯留・横隔膜神経麻痺・横隔膜下膿瘍・無気肺などを疑う。

 

Diaphragma

 

Ao           (肺炎・無気肺・胸膜炎)





 

cervicothoracic sign 肺尖部、鎖骨より上にあって辺縁が不鮮明(*)なら前縦隔の病変、境界鮮明なら()肺と接している後(中)縦隔の病変が推定される。胸腹部にまたがる病変は肺に接する部分のみがみとめられ(thoracoabdominal sign)、この下にさらに大きな病変が隠れている可能性がある。

 

Cervicosign

 

meniscus sign 球状の菌と嚢胞の間に空気層がみえるものがmeniscus sign(左肺(*))だが胸水貯留時の所見(左肺※)として使われることもある。また右肺の様に肺門側に陰影が分布した状態をbutterfly shadow(*)という。気管支の内腔が肺胞の病変によって透亮像としてみえるのがair bronchogram(※)、肺水腫、肺炎などの肺胞性病変でみとめられる。

 

Menibutterf

 

 [胸水の実際例]

 

Imageouthydrothorax
Lchigh   

 

M
Pl

 

Imageouthfok_3


 胸水貯留が少量の時は読影・診断に下記の所見・項目が役に立つ。

 

    1. 片側の横隔膜の拳上。

 

    1. 横隔膜の内側部分の平坦化。

 

    1. 横隔膜頂点の外側への偏位。

 

    1. 横隔膜下の血管影の消失。

 

    1. 左側では胃泡と横隔膜上端の間がひらく。

 

    1. 心陰影の反対側への偏位。

 

    1. 肋骨横隔膜角の鈍化。

 

    1. 三日月徴候(meniscus appearance)がみられる。

 

  1. 特殊な胸水貯留陰影。

 

    • 両側性の場合、心不全・転移性肺癌・Meigs症候群等を考慮。

 

    • 非典型的な胸水貯留陰影(被包性・縦隔・葉間など)がある。

 

  • 膿胸の陰影は胸水貯留の陰影と変わらない。

 

 

 

Hydrothorax     

 

[少量の胸水]  下図の方がより参考になる。

 

Img651
   

 

[air bronchogramの成因]

 

Img261

 

[airbronchogramの実際例]

 

Papairbr
[airbronchogramの有用性1]

 

Papbook1 左肺野にわずかに透過性不良(すりガラス様陰影)をみとめるが有意にとって良いのか、正常範囲もしくは線量の問題とするのか判断に迷うことが少なくない。こうした場合、airbronchogramの所見があれば肺胞性陰影と判断が可能で肺炎と診断できる。

 

[airbronchogramの有用性2]

 

Infstp 乳児の胸部レントゲンは呼気になりやすくまた線量の設定が難しく全体が白っぽくなりやすい。この陰影を肺炎像ととらえていいかどうかair bronchogram(このケ-スでは+シルエットサイン陽性)を見つければ正確に診断できる。

 

[airbronchogramの有性3]右下肺野、心横隔膜角周囲に注目、下写真は治療後。

 

Brect
001

 

 

 

hilum overlay sign 肺門部の縦隔腫瘍では腫瘍陰影の中に血管影がみとめられ、心臓・心膜由来の腫瘤では腫瘤影の側縁から外側に血管影をみとめる。

 

HilumoverThymus         (胸腺腫)

 

Imageoutpapthymus         (胸腺腫大)





peribronchial cuffing sign 気管支の正面からみた像で辺縁が厚くなって不明瞭になること。気管支炎や間質の肺水腫等でみられる。

 

Cuffing

 

Twintiger

 

Imageouttram               右中肺野に典型的なtram sign もみることができ気管支壁の炎症性変化を示唆している。

 

differential density sign 中央陰影に異なった濃淡を認める。外側の方がX線透過性が増大していることによる。内側部の濃い陰影は心臓、周囲はpericardial effusion あるいは脂肪層を示す。

 

Difdensity

 

心不全のサイン(まとめ)

 

Img108

 

[参考1]Hf[参考2]
Afhf_2

 

気管支拡張

 

Img185_4

 

[実際例]Bem

肺気腫 終末気管支より末梢呼吸細気管支・肺胞壁の破壊等より気腔が吸入した空気により過膨張した状態、レントゲン像としては横隔膜の低下(第11肋骨以下)、平坦化やX線の透過性増大により肺野の血管陰影の消失などがみられる。

 

Empysema

 

Pemph_3

 

肺気腫例Imageoutemphysema
Empysema

 

 

 

 

[参考]横隔膜の拳上(eventiation)002
[参考]Swiss cheeze appearace  ①

 

Pfcop  肺気腫に肺炎が加わると孔のあいたチ-ズのようなレントゲン像ができる。蜂窩肺に似た所見になるため鑑別が必要になる。蜂窩肺は通常両側性で下肺野を中心にみとめる。

 

[参考]Swiss cheeze appearace  ②Ukm_2

 

[参考]肺癌手術の既往のある肺気腫・肺炎

 

Imageouthcan

 

[参考]肺気腫より発生した気胸(続発性自然気胸)

 

Imags

 

vanishing lung  肺に辺縁に生じたブラ(一種の嚢胞)が大きくなり、正常の肺が押しつぶされて縮小してしまうようにみえるのがvanishing sirn(右肺)、気胸(左肺)の肺の虚脱縮小の状況とは対照的である。

 

Vanishing

triangle sign  無気肺の診断は難しいところがある。

 

Img459

 

実際例

 

 

 

Ateom

 

横隔膜のeventration

 

003 横隔膜が盛り上がって胸腔内に凸出することがある。肝臓のバリエ-ションを反映している。

 

気道異物のレントゲン像

 

ピ-ナッツなどの誤飲はその発症経過から気道異物を疑い、胸部写真を吸気時呼気時の両方を撮影することにより推定が可能になります。

 

air trapping 、Holzknecht sign(縦隔陰影の変位:呼気時に健側、吸気時に患側)、横隔膜の位置(呼気時患側横隔膜低位)uなどを参考に読影。

 

 

 

Photo
( イラストは左気管支の異物を想定している)

 

空洞と鏡面形成(ニボ-)

 

何らかの原因で肺組織が軟化融解あるいはもともと無くて内腔が空気で置き換わって空虚になっている状態が空洞です。滲出液や膿などが貯留すると水平面が形成され、レントゲン上は鏡面像(Niveau)としてみとめることができます。肺膿瘍や結核・肺がん・肺嚢胞症・気管支拡張症などてみとめられます。

 

Photo

 

 

 

[実際例]

 

Lungabscess

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

無気肺の成因

 

無気肺の知識はレントゲン読影の上で欠かすことができません。無気肺は肺の含気量が下図にあげたような原因で減少、肺の容積の減少した状態をさします。レントゲン像では特徴的な領域性の均等影になります。

 

Atelec

 

 

 








気道内腔の閉塞

    1. 気管支異物

 

    1. 粘液栓塞

 

  1. 気管支内腔の腫瘍(肺癌・気管支腺腫等)

気管支外方からの圧迫狭窄

    1. リンパ節腫大(肺癌・結核・悪性リンパ腫など)

 

    1. 血管系の疾患(大動脈瘤・左房肥大など)

 

    1. 縦隔腫瘍

 

  1. 肺実質の疾患(悪性腫瘍・嚢胞性肺疾患など)

気管支の疾患

    1. 気管支結核

 

    1. 外傷による気管支の断裂

 

  1. 気管支内結石

非閉塞性無気肺

    1. 気管支拡張症

 

    1. 肺結核

 

  1. 放射性肺炎等

 

無気肺の単純X線写真の目安にする所見

 

無気肺の診断は典型的であれば容易だが、難しい場合が少なくありません。レントゲン上の特徴を十分把握、紛らわしいケ-スて゛はCT等の画像を参考にして診断の精度を高めてゆくことが重要です。

 

 

 

Img632

 

無気肺陰影・程度とレントゲン像…・胸部の異常陰影.金芳堂、1984

 

Ategaikan_2

 

Ate1
無気肺読影のポイント 

 

肺のどの部位にあるか部分的かどうか、肺炎との鑑別や合併等留意しながら読影。     

 

①肺葉別の無気肺陰影の特徴 ②葉間の線状陰影の偏位 ③横隔膜の拳上④縦隔偏位 ⑤代償性の過膨張 ⑥縦隔ヘルニア ⑦肺門陰影の偏位 ⑧肋間腔の変化 ⑨陰影中にair bronchogramはみられない(閉塞性無気肺のみ)

 

 

 

 

 

 

 

Atecir

 

Atekuiki_2

 

[実際例]

 

Ate1_2

 

 

 

 

 

小児によくみられる無気肺像

 

Atechild

 



 

胸部異常陰影と疾患 (胸部の異常陰影 全改定3版 金芳堂1984より)

 

[浸潤陰影]

 

 境界のぼんやりした陰影で細胞浸潤や浮腫などの滲出性変化を反映している陰影。陰影内部の濃度が均等なものが多いが間質に主な病変があると濃淡のある不均等な陰影になる。

 

Img610

 

[細葉性陰影と小葉性陰影] 

 

      細葉性陰影   ~7mm大  小葉性陰影 1~2.5cm大    

 

Inf2

 

細葉性浸潤影が両肺野にびまん性に散布しているもの。

 

Inf3

 

[微細斑点状陰影]

 

 直経数mm以下の細かな斑点が無数に撒布した陰影。

 

Finenod

 

[網目状陰影]

 

肺の間質が肥厚してできる線状陰影が複雑に錯綜して網目様の陰影になったものをさす。

 

Img613

 

[線状・帯状・管状陰影]

 

線状は太さ1~2mm、帯状は3mm~2cmの幅広いものをさす。

 

Img614

 

 

 

[線状影]

 

Linear_2
Cyst

 

Line
[帯状影]

 

Ob_2

 

[蜂窩状陰影]

 

径5~10mmで壁の厚さが1~2mmの輪状陰影が入り混じって蜂の巣のような陰影になっているものをさす。

 

Img615

 

[円形陰影]

 

ほぼ円形を呈する孤立した陰影でその径が4cm以下のものをさす。4cm以上を塊状陰影と表現、原因疾患はほぼ同じ。

 

Img616

 

[多発結節陰影]

 

少なくとも径1cm以上のほぼ円形陰影が2個以上あるものをさす。

 

Img618

 

[空洞・嚢胞状陰影]

 

Img620

 

[参考]ブラとブレブ

 

Img621 

 

[縦隔陰影]

 

Img622

 

Img078

 

Meditumor_2

 

肺感染症のレントゲン写真の見え方

 

 

 

Img766_2

 

 

 

[参考] 肺の音についての考え方

 

  Vesiculers_2

       非連続ラ音(湿性ラ音)の発生部位(総合臨床.29,1980.)

 

     疾患として気管支炎・細気管支炎・肺炎などの罹患を考える。      

 

Moistral

 

 

 

Rales

 

       連続性ラ音(乾性ラ音)と代表的疾患(総合臨床.29,1980.)

 

    疾患として気管支喘息・肺気腫などを考える。

 

Img248

 

***マイコプラズマやクラミジア肺炎では間質性の変化のみの場合、胸部のラ音とくに湿性ラ音が聞かれず正常呼吸音のことの方が普通である。

 

 

 

 

 

 

2013年3月 1日 (金)

胸部の構造

<胸郭の構造>肋軟骨はレントゲン透過性で普通確認できません。加齢がすすんで石灰化が進行した場合不規則な陰影として撮影されます。

Thorax

[参考]肋軟骨の化骨は胸部の読影を紛らわしくすることがある。

Mpinf

肺の構造   胸壁をはずして前面から見える像、右の肺は3つに左の肺は2つに大きく分かれています。Lungstruct

Lunganatomy

Img778

気管と甲状腺の位置関係

    甲状腺の腫瘤により気管が左右に変位することがある。

Anathymus_1

          [実際例]腺腫様甲状腺腫により気管が左にずれている。

Bronchusshift

気管と胸腺の位置関係

    胸腺の腫大により気管が左右に変位することがあります。乳児では胸腺が正常でも腫大している

     ため、時にこの変化をみとめる。

Anathyroid

           [実際例] 気管が右に変位、同時に縦隔陰影の拡大があり肺野には気管支肺炎の所見をみと      

      る。気管の変位の部位・変位の仕方で原因の推測が可能になる。

001

001

肺の分画    さらに細部をみると気管支の走行によって右肺は10に左肺は8つに分かれそれぞれの区分に番号が付けられています(下の模式図ならびに実際に近いイラスト参考)。

Haikuiki

胸部の異常陰影 金芳堂 1984 より引用

 

 正面(イラスト)                  臨床のための解剖学. メディカル・サイエンス・インタ-ナショナル、2008より

Lungbunkaku

 

  内側展開図(下図)

Naisokurl_3

 

 背面(下図)(背中側から見ている)

Lungback

 体表からみた肺区域

Img279         

レントゲン写真に投影する肺区域

Haikuiki1

Hikuiki2

Hikuiki34

Hikuiki3

レントゲン側面像(展開像:魚の開きのイメ-ジ)

Kuikiyokou

Hikuikiyokol

肺・気管支のイメ-ジ

Img590_2

気管支の分枝 Lungbronchus

Img392

Bronchusr

Bronchusl

肺の血管走行

Img543

Lungart

Img391

Lungvein

肺門部のリンパ節

Img447

A-P window  大動脈と肺動脈の交差する部位、リンパ節腫大の目印になります。

Img635

Imageoutapwin


肺野の区分  肺野を便宜的に3等分して肺野での位置を表示するために使用します。

Haiya

Img639


縦隔陰影・心陰影

Img565

Img404

正常の胸部レントゲン写真像:チェックポイント

Lkp

  1. 気管支B3bの断面とその内側の肺動脈A3bとB6(左)は必ず確認。
  2. 右気管支は25゜の角度で分枝し太くて短い、左は35゜程度で細くて長い。
  3. 左の肺動脈の肺門部での位置は右のそれより1.5cm程高い。
  4. 右傍気管線を気管支分枝部までたどる。
  5. 下肺静脈は水平に走行している。
  6. 肺動脈A8-10の走行とその分枝まで見る癖をつけること。
  7. 下行大動脈左縁は必ず横隔膜下まで追うこと。
  8. 同様に右の奇静脈食道線を確認。
  9. 横隔膜は通常ト-ム状だが変形している時は原因を追究。
  10. 大動脈肺動脈窓(AP window)を見つけること。
  11. 腕頭動脈の蛇行に注意、この時は気管の偏移はない。
  12. 右横隔膜は左より2cm程度高い。
  13. 肺血管の密度と太さは重力の影響で上肺野ほど血管密度が少なく血管も細い。
  14. 鎖骨内側は第4後肋骨に重なる。
  15. 胃泡の見え方と横隔膜との距離を確認すること。
  16. 第1肋軟骨の石灰化は非対称のことが多く、下方に突出することが普通。
  17. 下行大動脈の蛇行と動脈瘤の区別は右辺縁が追えないと難しい。
  18. 下行肺動脈の太さは1.5cm以下、後部肋骨の幅とほぼ同じ。
  19. 上中肺野の外側胸壁から1~2cmの領域では末梢血管は同定できない。
  20. 肺門影の透過性の左右差があるとき、病変発見の手掛かりとなる。
  21. 肺の容積は右肺が左肺より大きい。
  22. 肺尖部の随伴陰影(肋骨筋や脂肪組織など)や胸膜肥厚を見つける。
  23. 左下葉の肺底部の病変は胃泡内に見えることがある。
  24. 症例を重ねて正常バリエ-ションを熟知する。

2012年11月 7日 (水)

肺の構造(気管から肺胞まで)

気管支の分枝と肺の区分Stlung3_2

Img084

気管から肺胞までの解剖学的知識

Haihou1

肺の実質と間質

     肺実質は肺胞と肺胞上皮細胞(下図右参照)、肺間質とは肺胞璧(気管支血管周囲結合織、小葉間隔壁、胸膜下結合織)のことをさしています。肺胞に炎症が起きると肺炎、肺胞璧の方に炎症が起きると間質性肺炎といいます。肺胞内の炎症に特徴的なレントゲン上の陰影を肺胞性陰影、間質の変化に特徴的なレントゲン上の変化を間質性陰影としてそれぞれに特異的な所見を理解しておくことが、肺炎の診断に重要なことです。また肺の解剖学的な単位は大葉(右肺に3つ、左肺に2つ)・小葉(指頭大)と細葉(終末細気管支に支配される領域)です。これらの知識・情報を整理しておくと肺炎の病変の広がりや起因菌の推定に役立ちます。

Haihou3

小葉と細葉

  Miller3

Photo
***肺の小葉(Millerの2次小葉、繊維性の隔壁が有る)が気管支肺炎の単位になります。

Stlung4_2

Img099

Img260

2次小葉のイメ-ジ

 

     1.終末細気管支  2.呼吸細気管支 3.小葉気管支 4.小葉内細気管支 

      小葉は終末細気管支以下の領域、細葉は呼吸細気管支以下の領域。

2shouyou

細気管支から肺胞までのイメ-ジ

Alveolor

Img657_2

肺炎と気管支肺炎

Haienshurui

小葉の正常と細胞浸潤(肺胞性肺炎)

Hishouyouinf

[左]正常の小葉、明らかな小葉間隔壁に囲まれ中の蜂の巣様の1つ1つが肺胞、中は何もない気腔。中央の管状の構造は細気管支の断面。

[右]空気だけで何もない気腔(肺胞内)に多数の細胞浸潤(好中球)をみとめる。細菌による肺胞性肺炎の場合このような変化になる。

(間質性肺炎)

Ipfsoshiki

[左]非特異性間質性肺炎の組織像、間質にリンパ球主体の細胞浸潤をみとめる。

[右]特発性肺線維症の組織像、肺胞璧内(*)に線維芽細胞の増生をみとめる。

                         ・・・特発性間質性肺炎診断と治療の手引き(改定2叛)より一部改変

[注] コンソリデ-ション consolidation

          肺胞が空気以外のもの、炎症巣等におきかえられて肺が固くなった状態

     をさして使用される。均等影とも表現されることもある。浸潤影とほぼ同様

     だがより辺縁不鮮明で不均等な限局性陰影を浸潤影としている。

Img629

Img421

正常肺胞と肺胞性陰影、間質性陰影の模式図

Groundglass

小葉・細葉の理解のためのイメ-ジ

Img422

細菌性肺炎(肺胞性肺炎)の広がり方のイメ-ジ

Img425

Pnorigin_2

Img030_3
[レントゲン像でみる細葉レベルの炎症像] 径4mmの微細斑点状陰影(肺炎球菌)

Stpacina

拡大像

Acina

[肺胞性肺炎初期](肺炎球菌)(浸潤影)

Stpcam

[肺胞性肺炎進行期](肺炎球菌)(コンソリデ-ション)

Stgold

二次小葉と結節の関係

Img623                                  medicina vol53 no8,2016 改変引用


正常肺胞→肺損傷初期の肺胞の変化(理解のためのイラスト)

Img524_2

大葉性肺炎と小葉性肺炎(気管支肺炎)

Img542

Img107

[実際例] 

Haienkitanshh

Papacinar

大葉性肺炎

(肺炎)

非区域性分布

肺容積の増加

肺炎球菌・肺炎桿菌・レジオネラ等

小葉性肺炎

(気管支肺炎)

区域性分布

肺容積の減少

インフルエンザ桿菌・モラクセラ・マイコプラズマ等

Pneumoniatype

[区域性分布と非区域性分布の理解]

Img658

 [マイコプラズマ肺炎陰影の成り立ち]

Img667

[参考1]マイコプラズマ肺炎の2型

Example

[参考2]マイコプラズマ肺炎の2型Papotou

[参考3]マイコプラズマ肺炎(肺胞性間質性)

右肺下肺野では肺胞性陰影(浸潤影・airbronchogram)と間質性陰影(水平裂外側の下方への偏移・tram line・線状影等)が混在している。

12

(参考)

右肺は均等影様にみえるが左肺と同じ透過性不良のすりガラス様陰影で間質性の陰影。

Imageoutpapboth

[びまん性肺病変の基本型]

Img508

びまん性肺疾患

Bimanseild

間質性陰影と肺胞性陰影

  1間質性陰影(肺の間質に炎症がある時の特徴)

     線状影・輪状影・網状影・蜂窩肺・すりガラス状影など

  2肺胞性陰影(肺実質すなわち肺胞内に炎症細胞が浸潤している時の特徴)

     コンソリデ-ション・浸潤影・融合像

     細葉結節影・斑状影・塊状影・すりガラス状影など

  3結節性陰影(肺実質・間質の境界なく腫瘤様陰影をつくる時の特徴)

     粒状影・微小結節・小結節・大結節・腫瘤影

Img082

Img109   

肺胞性・間質性のパタ-ン分類と考えられる疾患(表1)

Img628

「間質性陰影と肺胞性陰影の実際]

Intalveolar

[参考]すりガラス様陰影のCTによる鑑別、単純写真を読むための参考になります。

Img668

[すりガラス様陰影の実際]

Groudg

[参考]乳房陰影(左)とすりガラス様陰影(右)

004

胸部X線写真の表現用語集 

Lunginei

Hantenjoub_2   

孤立性異常影の知識

孤立性陰影は上表の右側の円形陰影・腫瘤状陰影等が含まれ、肺がん・結核等重要な疾患の鑑別が必要になります。

Coin3        

Coin4

[参考]左:結核腫 vs 右:肺がん

Tbca

 




肺野の肺がんの特徴

Lungcachara

肺結核病巣の経時的変化:知識として持っていると読影に役立ちます。

Tbckeika

理解を深めるためのイラスト

Tbkeika

Img630

Img631

Img609

Img632
[参考]活動性肺結核

B_2

Imga0043          (CT:城山病院提供)

肺の浸潤影と肺区域

Img549

肺区域

Photo Photo_2

2012年11月 1日 (木)

読影の実際

A       正常像 (成人)

 

001

 

読影のチェックポイント

 

Xpcheckpoint      

 

さらに詳細に読影

 

Centralshad

 

最低限の読影項目

 

Xpdokueijun

 

Normalad2

 

 

 

Lkp

 

以上を参考に実際に上の正常像を読影。

 

①左右対称、適切な黒化度・コントラストで撮影されている。

 

②胸郭、横隔膜に異常みとめず正しく吸気位である。

 

③鎖骨、気管、縦隔、心陰影、脊椎(胸椎・頸椎)、大動脈弓、続く胸部大動脈は異常をみとめず。

 

④肺野は左右とも透過度は良好、肺門ならびに肺動脈、気管支の走行は正常。

 

⑤右上葉と中葉の葉間の葉間間裂の線状影がみられるが、肺の異常影は(孤立性陰影を含む)みとめられない。

 

⑥心陰影は右辺縁・左辺縁ともに正常、心拡大もみられない。

 

[評価]撮影条件は良好、異常陰影等みられず正常のレントゲン像。

 

     正常像(乳児)

 

Normal1y①低年齢(0~3才)は線量、体位、吸気のタイミングが難しいが、比較的よく撮影されている。鎖骨がわずかに不対象、気管の位置が左にずれている。

 

②線量は適切で黒化度・コントラストとも良好。

 

③胸郭、横隔膜は正常、胃泡がやや大きい。

 

④縦隔陰影、頸椎・胸椎陰影は異常をみとめず。

 

⑤肺門部陰影に問題なく肺野は少し透過性が亢進した印象、左右下肺に肺紋理の増強があるようにみえる。

 

⑥心陰影は拡大もなく左右辺縁も問題ない。

 

[評価]正確な正面像からずれて撮影されている。肺の含気が多く(細気管支炎様)、胃の空気像もやや拡大していて頻呼吸による空気嚥下が考えられる。概ね正常にみえるが、多少の問題点のあるレントゲン像になっている。

 

小児の1才以下、呼気の写真の判読は難しい。

 

[6か月呼気] 正常例

 

6mbarric①明らかに線量不足と含気不良でX腺の透過性が悪く、全体が白っぽくなっている。

 

②横隔膜の位置が第7肋骨の位置にあって十分な吸気位になっていない。

 

③右横隔膜が不鮮明になっているがシルエットサイン陽性としてよいのか判断できない。

 

④縦隔は拡大していて肺野に張り出し辺縁が波様にわずかにウェ-ブしていているがその上下は不鮮明になっていて胸腺とかろうじて診断できそうだ。気管の右への変位に注意すること。

 

⑤肺野は一見すりガラス様にみえるが線量の問題もあって判定不能。

 

[評価]線量と呼吸が撮影に適さず情報が得にくいフィルムになっている。条件を変えて取り直すことも選択肢になる。

 

[6か月呼気] 正常例(高圧撮影・リスフォルムブレンデ使用)

 

1才以下の小児では十分な吸気で撮影することは難しい。 

 

005_2

 

[ウイルス性肺炎] 呼気だが高圧にしてリスフォルムブレンデ使用下で撮影。

 

Infstp

 

[ウイルス性肺炎]いずれも十分な吸気で撮影されていないため読影をむずかしくさせているが、左右肺野の透過性・肺尖部と横隔膜肋骨角の黒化度の差異・横隔膜のシルエットサインを手掛かりに間質性肺炎の変化(下写真右、左写真は治癒時点)を読影する。主気管支の変位は撮影時の体位や胸腺による圧迫(乳幼児)を念頭に置くこと。乳児では撮影条件が適切なフィルムは期待できないため、読影の知識をすべて動員して診断してゆくことになる。

 

Ukvirus
[マイコプラズマ肺炎]肺野が白く透過性不良だが右肺では正常な肺野と混在していて、この両肺野の黒化度の低下をスリガラス様陰影と判断可能になる。線量が適切でコントラストも良く読影に足るレントゲン写真になっている。

 

Dokuei

 

[呼気と吸気]マイコ肺炎を疑い胸部レントゲンを施行、(左)スリガラス様だが取り直すと(右)ほぼ正常に見える。乳幼児では激しく啼泣して暴れると正確な診断は不可能になる。

 

Papsus

 


[肺炎球菌性肺炎] 啼泣時。

 

002 ①ぼけた写真だが胸郭は比較的鮮明、横隔膜、左下肺野、左心辺縁が不鮮明で泣きじゃくったため、横隔膜を中心にピントの合わないレントゲンとなったと推定される。

 

②右上葉に浸潤影があり同時に左肺心辺縁が不鮮明になっていてシルエットサイン陽性と読み取ることが可能。

 

[評価]呼吸が啼泣により小刻みに激しくなってぼけて不鮮明な写真になっているが、浸潤影はあると判定可能で、乳児の場合再検査のデメリットも考えて撮影をし直すことなく、気管支肺炎と診断して良いと考える。尿中肺炎球菌抗原が陽性だったことから肺炎球菌性肺炎と診断、この例のように取り直しすることなく開業の臨床の場では診断治療してゆくことが少なくない。

 

[RSウイルス感染症:細気管支炎]喘鳴発作時撮影

 

Imageoutrsopacity_2①線量不足で肺野の透過性不良をみとめ、肺炎と読むかどうかが問題になる。

 

②右肺は左肺に比してやや黒く見え、相対的に含気が多く細気管支炎を示唆している。

 

③胃泡の黒化度は通常肺野と同等かやや低い、この場合胃泡も透過性が悪く、線量が適切ではないことの証左になる。

 

④以上考慮すると、肺野のすりガラス様にみえる陰影は線量不足に起因していて肺炎には至っていないと考えられ、細気管支炎の状態と診断できる。

 

[マイコプラズマ肺炎]

 

Imageoutnopap①左肺の透過性不良をスリガラス様の所見と判断してよいかどうかがポイントになる。

 

②胃泡は比較的コントラス良く撮影されていて、左肺野の黒化度が胃泡より低くみえる(写真では白く)部位があり、線量や撮影体位を考慮に入れても、肺の間質性の変化として診断することができる。

 

   
[マイコプラズマ肺炎]

 

Paps6①心陰影内の濃淡の差異に注目する。

 

②胸部大動脈の左側辺縁か゜不鮮明で追うことができない。

③左肺門部には肺動脈等の血管では説明できない斑状用の陰影がある。

 

④大動脈のシルエットサイン陽性と判断すればS6の浸潤影と読影可能。

 

 

 

B       肺炎(大葉性肺炎、肺胞性肺炎)

 

         (右下挿入写真は成人の写真と同様の乳児例)

 

Unknown_2

 

Feed196cs2_4①写真は十分な吸気のもと左右対称で撮影されていて、陰影のコントラストもよく線量も適切な写真。

 

②胸郭の変形、縦隔の陰影に異常はないが主気管支が右に偏移してみえる。

 

③右上肺野から中肺野、正確には右上葉(S3・S2・S1)に多少の濃淡の 差はあるが、全体的に白い陰影(浸潤影)をみとめる。右心辺縁ははっきりみえていてシルエットサイン陰性。したがってS3の陰影は全体には及んでいないと考えられる。陰影の中に気管支の透亮像がみられ肺胞性の変化が主力と考えてよい。

 

④右肺にだけ注意がいっていると見逃しそうだが、左横隔膜肋骨の交わる部位(横隔膜肋骨角)(S9)付近にも淡い透過性不良の部位がみとめられる。輪状線状様・小斑点状にみえる陰影が混在して間質性の変化がある。

 

[評価]細菌性肺炎、原因菌として肺炎球菌が推定される。

 

肺炎(小学生)

 

Pnrice

 

①撮影条件、撮影体位とも良い。

 

②横隔膜が胸椎の10番目にあり十分な吸気になっている。

 

③胸郭、中央の縦隔陰影、気管・右左気管支、心陰影とも異常はない。

 

④右上肺野、境界が不鮮明だが肺区域的にはS2からS1にかけて濃淡に多少差のある均等陰影(浸潤影)をみとめ、肺胞性の陰影と考える。左肺野には病的変化はみられない。

 

⑤線状影・網状影等の変化を示唆する所見はみとめられない。

 

[評価]肺胞に浸潤のある肺胞性肺炎の所見、肺炎球菌性肺炎を考えるが陰影の辺縁がはっきりせずスリガラス様のためマイコプラズマによる肺炎を考慮する必要がある。

 

肺炎(幼児)Stnsa1

 

①撮影条件、撮影の体位は良好。

 

②胸郭・縦隔等中心の陰影は問題ない。

 

③右肺は異常をみとめないが左肺に透過性不良の白い陰影(浸潤影)がみとめられ、同時に左横隔膜が不鮮明(シルエットサイン)になっていて、病変の所在がS8中心の区域にあることを示している。

 

[評価]肺胞性陰影を主体としたレントゲン像から細菌性肺炎、肺炎球菌性肺炎がもっとも考えられる。 

 

肺炎(均等陰影)

 

Ate

 

①撮影条件(体位・線量)はとても良く、コントラストも申し分ない。

 

②胸郭・肋骨・横隔膜ならびに縦隔陰影・心陰影いずれも異常がみられず。

 

③右上肺野に均等な陰影(浸潤影)をみとめる。内部に黒く抜けた透亮像airbronchogram様の陰影をみとめる。

 

④均等影の上部の肺野(S1・S2)にも透過性不良をみとめる。

 

[評価]S2の無気肺を想定してしまいそうだが陰影の中にairbronchogram様陰影がみとめられ否定的、間質性変化を伴った肺胞性肺炎が考えられる。原因としては肺炎球菌・肺炎桿菌・マイコプラズマ等が鑑別の対称となる。

 

005 〇左下葉、横隔膜にシルエットして均等影をみとめる。胸水の有無ははっきりしないが、肺胞性陰影を呈していて、白血球20,000以上なら肺炎球菌性の肺炎が最も考えられる。マイコもしくはクラミジアにしては間質性の変化をみとめず否定的。

 

006 〇右中肺野、S4の区域に透過性不良もしくは浸潤影をみとめる。均等影とするには透過性があって、すりガラス様にみえる陰影のため肺胞性の変化が不完全か間質性の変化がある様にもみえる。ただしS4の区域に範囲が限定されることから肺胞性肺炎の初期がもっとも考えやすい。白血球数が20,000を超えていれば肺炎球菌性肺炎、10,000前後であればマイコ等が鑑別にあがるが、右肺S4以外の間質性変化はみとめないことから肺炎球菌性肺炎と考えて良いと思われる。

 

Ukpnpl○右横隔膜肋骨角付近の浸潤影と同時に、左横隔膜のシルエットサイン陽性に加えて横隔膜がやや平坦にみえること、左横隔膜肋骨角が鈍角になっていることに注目すると、肺炎胸膜炎に加えて少量の胸水貯留の可能性が指摘できる。

 

肺炎(気管支肺炎、間質性肺炎)

 

 

 

Typak

 

①撮影条件は良好、撮影体位はやや右前の斜位になっていて完全な正面像とは言い難い。

 

②鎖骨の写り方に左右差があるも、胸郭・肋骨には異常をみとめず。

 

③縦隔・心陰影ともに問題はないが左横隔膜に小三角にみえるひきつれあり。

 

④左肺は右肺に比較して透過性不良(容積も減少してみえる)、肺門部に浸潤影と同時に、中肺野から下肺野にかけて輪状影、線状影、小斑状影をみとめる。

 

⑤右下肺野にも小斑点状、線状影、輪状影が軽度あり。

 

[評価]間質性の変化を主体とした気管支肺炎像、マイコプラズマ・クラミジア等の感染が想定される。

 

肺炎(気管支肺炎、間質性肺炎)

 

Chrano

 

①線量は適切、呼吸もまずまず吸気位になっているがやや不対称で気管が右にずれている。

 

②胸郭・縦隔に異常はみられないか゜、胃内に不規則な陰影があり胃内容物を示唆。

 

③右下肺野、左肺に線状影を主体に軽度透過性の不良がみられる。

 

④左肺門部の陰影の増強と右上肺野の輪状にみえる間質性変化がある。

 

[評価]間質性の軽度の変化を主体とした気管支肺炎、クラミジアもしくはマイコプラズマが原因と想定される。

 

[肺炎] (気管支肺炎)

 

Dic1

 

①撮影条件等まずまず。

 

②胸郭・肋骨・縦隔影ともに異常をみとめず。

 

③肺野は一見問題なくみえる。乳房により下肺野の透過性は低下している。

 

④心陰影・胸椎・大動脈の陰影をみると胸部大動脈左縁が第9肋骨の高さから下部が不鮮明で追うことができなくなっている。シルエットサイン陽性で肺区域 S10に浸潤影があることを示唆している。

 

⑤心陰影の中に均等影 様の陰影がみとめられ胃泡の中に及んでいる。

 

⑥横隔膜の中よりが左右ぼやけていてシルエットサイン陽性、S8にも透過性不良の間質性の陰影をみとめる。

 

[評価]S10に肺炎像、両下肺野にも間質性の陰影をみとめマイコブラズマ肺炎がもっとも考えられる。読影がやや難しく正常と判断する危険性がある。

 

[同様症例]

 

Imuriboposi1

 

     〇中央陰影、胸部大動脈を注目することにより見逃すことなく読影できる。

 

[肺炎](気管支肺炎)

 

002_2

 

①線量がわずかに不足してコントラストが低下したレントゲン像。

 

②頚部の位置がもう2~3椎体上まで撮れていると理想的。

 

③胸郭・縦隔陰影・気管から気管支陰影・心陰影はとくに所見をみとめず。

 

④横隔膜については右の肋骨横隔膜角がやや鈍、同時に左横隔膜中央1/3が不鮮明でシルエットサイン陽性。

 

⑤右下肺野にわずかに輪状影、左中~下肺野にかけて透過性不良とその中に輪状様

 

線状様陰影がみられる。乳房の陰影と見分ける必要がある。

 

[評価]細気管支炎・気管支肺炎像、マイコプラズマもしくはクラミジアによる肺炎のときによくみられる所見になっている。

 

[肺炎](気管支肺炎)

 

Chrpatu①撮影体位・線量等比較的良好に撮れている。

 

②胸郭・肋骨等問題はないが胸部肋骨の第11番目より下部も肺野をみることができる。

 

③縦隔の拡張等はみられず大動脈左縁もよく追うことが可能だが横隔膜に近くなると不鮮明になってシルエットサイン陽性。

 

④心陰影の内部に濃淡の差があり大動脈とシルエットしている区域に向かう不均一な3角形状の浸潤影を見つけることができる。

 

⑤右肺野は透過性が亢進、左は乳房陰影で透過性不良をみとめるが同時に小斑点状陰影が確認可能。

 

[評価]間質性・肺胞性陰影が混在、マイコプラズマもしくはクラミジア感染による肺炎が最も可能性がある。縦隔陰影・心陰影を注意深く読めば肺炎の診断は容易。

 

[肺炎](すりガラス様陰影)(クラミジア肺炎)

 

002①左下肺野のすりガラス様の透過性不良、左横隔膜の外側1/2と内側の心陰影に重なる部分が不鮮明でシルエットサイン陽性。

 

②右横隔膜の中央部分にもわずかに横隔膜とシルエットした不規則な陰浸潤影様の陰影がみられる。

 

③縦隔陰影をみると右気管支上に半球状の陰影をみとめる。

 

[評価]典型的なすりガラス様の陰影をみとめ、左S8区域の間質性の変化を中心とした肺炎と診断可能で原因としてはマイコプラズマ・クラミジア・ウイルスなどが考えられる。左横隔膜内側のシルエットサインは肺の変化よりは心臓に付着している脂肪組織の可能性を考慮すべきで経過を追って胸部撮影をすることによって確認できる。また右気管支に接した結節様陰影はリンパ節とみえるが精査が必要。

 

[肺炎](肺胞性、間質性)マイコプラズマ肺炎

 

002

 

①右肺野に上肺野・下肺野を中心に不規則な浸潤影と同時に線状影・索状影がみられ、その中に Tram line様の陰影をみとめる。

 

②左肺は概ね正常像、横隔膜中央部に引きつれた様な線状の陰影をみとめる。

 

[評価]肺胞性間質性陰影が混在していてマイコプラズマ肺炎が最も考えられるが、クラミジア、ウイルス、インフルエンザ菌、結核、浸潤性の肺がんなどが鑑別としてあげられる。左横隔膜上の線状影は下副葉間裂に伴う変化と考えられる。

 

 

 

[気管支肺炎]

 

002 〇左下肺野に透過性不良(すりガラス様)微細斑点状線状陰影(tram line様にみえる部分あり)をみとめるが、乳房の陰影がかぶっていてすりガラス様陰影か乳房陰影かはっきりしないところがある。左横隔膜肋骨角の鈍化をみとめる。    

 

[評価]間質の変化を主体とした気管支肺炎に細気管支炎胸膜炎を合併している病態と考える。原因としてはマイコプラズマもしくはクラミジアあるいはインフルエンザ菌等が最も考えられる。すりガラス陰影を評価する時には乳房陰影の影響を考慮する必要がある(下写真は肺炎治癒時のもの)。

 

001

 

[気管支肺炎]1ヶ月児

 

1mchr 〇縦隔陰影の拡大と気管支の変位、肺野では左肺の透過性の低下と小斑点状陰影をみとめ同時に胃泡・腸管のガスの過多がみとめられる。左横隔膜の高さがほぼ右横隔膜の高さと同じレベルになっている。

 

[評価]左肺の含気が低下していて間質性肺炎を示唆、気管の変位は胸腺によるものと考えられる。頻呼吸があると推定されそのため腸管の空気が過多になっている。月数を考慮すると母親から感染したクラミジア肺炎が最も考えられる。

 

[間質性肺炎+肺胞性肺炎]1歳児

 

Imageouthmpvbact
○肺尖部が撮影されていなことに加えて呼気のため不良のレントゲン像だが、肺野全体にすりガラス様(左心辺縁シルエットサン陽性)・斑状様陰影がみとめられ右上葉(S2)には肺胞陰影を反映した早い段階のコンソリデ-ションがあり気管支肺炎+細菌性肺炎の混合感染を示唆、これらの所見は単独の起因菌もしくはウイルスでは説明しずらい。(ヒトメタニュ-モウイルスにインフルエンザ菌が二次感染肺炎球菌尿中抗原マイコはともに陰性)

 

 

 

[肺炎](気管支拡張症)

 

Ectam①撮影条件、体位等は問題なく撮れている。

 

②胸郭陰影に異常はみとめないが、縦隔等の中央陰影では胸部大動脈が拡張しているようにみえる。

 

③右横隔膜は外側半分がド-ム状に盛り上がっていて肝臓の正常異形、左横隔膜はまったく不鮮明でたどることができず、肋骨横隔膜角も鈍になっていている。

 

④右肺野は肺門部を含めて正常、左中から下肺野にかけて境界不鮮明な透過性不良(浸潤影)をみとめ心辺縁もシルエットサイン陽性、さらに線状輪状影嚢状陰影が錯綜しているが膿等の貯留を示唆する鏡面像の所見はみられない。

 

[評価]左肺に限局した気管支拡張症(嚢状)に肺炎(肺胞性・間質性)が合併している病態と診断できる。大動脈については瘤の可能性がある。

 

[肺炎] (限局性器質化肺炎)

 

617op①気管の位置が大きくずれていて非対称な写真、撮影の体位がよくない。

 

②胸郭・横隔膜に問題はないが心陰影の左右辺縁がはっきりみることができず同時に滴

 

状心様になっている。

 

③右肺門の血管陰影が斜位撮影にのため心陰影に隠れた状態になっている。

 

④右上肺野線状影帯状影をみとめ内部に不規則な透亮像をみとめる。

 

⑤線状影は左中肺野にもみることができる。

 

[評価]肺炎治癒過程での線維性瘢痕、結核や原発性肺がんの浸潤・線維性変化などが考えられる。

 

C  肺線維症(間質性肺炎)

 

Bb7768e31①やや線量過多の写真で肺野が幾分黒くなっている。

 

②肋骨の陰影が薄くとくに肺野ではわかりずらくなっている。

 

③右心辺縁と左横隔膜の一部がはっきりしない。

 

④両下肺中心に輪状、線状、網目状陰影が目立ち、蜂巣様。

 

[評価]間質の変化中心の間質性肺炎像、肺線維症が考えられる。

 

肺線維症(軽症例)

 

Pfmt1

 

肺線維症(やや進行)

 

Pfinfection

 

D 肺気腫(透過性亢進・過膨張)

 

Emphm

 

①肋骨の陰影が薄く線量過多もしくは骨量の減少を示唆。

 

②胸郭全体が樽のように過膨張。

 

③横隔膜が第12肋骨の部位にあり同時に濃淡に差があり横隔膜後部の肺野が含気過多になっている。また左横隔膜中1/3が不鮮明、平低化(ド-ム状になっていない)。

 

④左右とも上肺野の肺紋理(肺の血管影・気管支影)が消失して追うことができない。

 

⑤左右下肺野には小粒状影・線状影をみとめ心辺縁がはっきりしない(シルエットサイン陽性)。

 

⑥右横隔膜化に弧状の陰影をみとめる。

 

[評価]肺野の透過性(血流減少・含気の増加)が亢進、肺の膨張した肺気腫の所見、同時に骨量の減少があり高齢もしくは骨粗鬆症を示唆する写真になっている。⑥は肝臓の凹凸を反映していると考えるが他の腫瘤性陰影の可能性もあり検索が必要になる。

 

肺気腫+肺炎

 

Aeab2b7f1

 

肺気腫+肺嚢胞

 

Imageouttbcen     弧状の線状影とレントゲンの透過性(黒化度)・血管影の消失に注目する。

 

 

 

肺癌(孤立性陰影)

 

Iiii①撮影条件・撮影体位等問題なく撮れている。

 

②全体に鎖骨・肋骨陰影の黒化度が薄い印象と同時に肋軟骨の陰影も見ることができ肋軟骨の石灰化を示唆している。

 

③縦隔陰影横隔膜陰影は問題ない。

 

④肺野の陰影では乳房下端の陰影と同時に乳房陰影の中に不規則な陰影もみとめ肋骨軟骨接続部の石灰化を示唆、血管影・肺門部には所見はみとめず。

 

⑤見逃しそうだが、左鎖骨、胸鎖関節に近接した約1.5cmの円形陰影があり、辺縁は不規則(毛羽立ってみえる)になっている。

 

⑥陰影は大動脈・縦隔とのシルエットサインはみられず左肺S1+2に存在すると考えられ、肺門部のリンパ節腫脹はみらない。

 

[評価]丁寧に観察検討しないと見逃しそうな陰影だが、その形態から肺癌が最も考えられる。大きさが1.5cmm、肺門リンパ節の腫大がみられないことから比較的早期の肺がんと診断するがHRCT等で確定が必要。この所見を難なくみつけられれば読影能力はまずまず。

 

肺癌(孤立陰影)

 

Lc8mm
〇難しい。金平糖様の陰影が右B3の断面の上にあり、こうした場合精査を重ねる必要がある。縦隔陰影(下部)内の奇静脈食道線・椎体が不鮮明になってることに注意。

 

肺癌(円形陰影)

 

Highca

 

①縦隔陰影の拡大、大動脈の拡張をみとめる。

 

②右肺門肺動脈に重なって半球様の陰影(径2.7cm)が確認できる。

 

③肺門のリンパ節腫大等はない。

 

[評価]S6の炎症性偽腫瘍、結核、肺がん等の可能性がありCT等の検索・喀痰細胞診・生検が必要になる。

 

肺癌(浸潤影)

 

10m①境界不鮮明な浸潤陰を左下肺野にみとめ径は3cmを超える。

 

②周囲の血管気管を陰影内部まで追うことが可能。

 

③浸潤陰下端内側より肺野に粒状陰影をみとめる。

 

[評価]陰影の特徴を考慮すると炎症性変化よりS6に存在する肺癌(末梢性腺癌)の可能性が高い。

 

[肺門部の肺炎] 参考

 

Ribochr〇左肺門部に塊状様陰影をみとめるがその左側は不鮮明で浸潤影にみえる。左肺野のわずかな陰影が間質性の変化を示唆していて、感染症を考えるべき所見になっている。リボテスト陽性の結果マイコプラズマ肺炎と診断したが、肺門部の陰影は見逃しやすいので、知識を駆使して読影する必要がある。

 


肺癌(塊状陰影)

 

002

 

〇両下肺野に蜂巣様陰影をみとめるためわかりにくくなっているが、心陰影内の濃淡が均一でなく向かって右辺縁が比較的はっきりした(縦隔よりの辺縁は不鮮明)径5cm程度の腫瘤様陰影をみとめる。腫瘤より肺門よりの血管影・気管影の走行が集束してるように見える。胃泡の上縁に不規則な陰影をみとめる。

 

[評価]心陰影に重なっているため見逃しやすい部位だが、肺癌の可能性がありCT等による確認が必要。腫瘍辺縁を構成する線状影を肺線維症にみられる線状影と判断すると見落とすことになる。

 

 

 

 

 

F  縦隔腫瘍(後縦隔)

 

Ma①撮影条件(線量・体位等)は良好です。

 

②胸郭→横隔膜→縦隔陰影→心陰影と読み進めてゆくと左縦隔上部に大きな塊状陰影(最大径5.5cm)があるのがわかる。大動脈とのシルエットサインがなく、辺縁は平滑で鮮明になっている。肺門の動脈陰影も確認でき肺内の陰影というより肺外、後縦隔の病変が考えられる。

 

③陰影内の左気管支は走行・形態ともに正常、腫瘍による圧迫所見はない。

 

④肺野の所見は左右とも問題ない。

 

 

 

[評価]後縦隔にある腫瘍が考慮される。無症状で相当な期間を経てこの大きさになっていると推察される。したがって良性の腫瘍、神経鞘腫・神経線維腫等の可能性がある。

 

縦隔腫瘍(前縦隔)

 

Medant

 

①正確に正面から撮れていないので左右の鎖骨がアンバランスになっているが、線量はとくに問題なく良好。

 

②胸郭・横隔膜・肺野等特別な所見はない。

 

③縦隔については大動脈がやや弧状に湾曲がみられると同時に、肺門部左肺動脈の部分に境界が明瞭な腫瘤様の陰影をみとめ、心陰影とのシルエットサインは陰性。

 

[評価]縦隔とくに前縦隔の腫瘍病変が考えられる。胸腺由来の腫瘍の可能性が大きく胸腺腫が鑑別の対象になる。肺動脈の走行に熟知していれば気づく可能性があるが、読影するにはやや難。

 

縦隔腫瘍(胸腺腫)

 

Thymus 〇肺門部の血管気管支の走行、大動脈弓部胸部大動脈との関係を参考に読影すると胸腺腫と診断可能だが浸潤性かどうかは判断できない。

 

縦隔腫瘍(気管支嚢胞)

 

001〇右肺門部に辺縁明瞭な塊状影をみとめ左の境界は縦隔に隠れて判読不能、縦隔中部気管近くから発生してることを考慮すると奇形腫、リンパ腫、胸腺腫などが鑑別に上げられる。

 

食道滑脱ヘルニア

 

Ehernia①横隔膜が波を打ったように3つのとがった部分をみとめる。

 

②左右下肺野に下に凸の弧状の陰影がある。

 

③縦隔の下部が拡張していて、内部に空気層にみえる透亮像を確認できる。

 

[評価]①②は横隔膜の正常のバリエ-ションと大胸筋と考えられる。③については食道ヘルニアのガス像がもっとも考えられる。バリウムもしくは内視鏡検査により診断が確定可能。

 

縦隔気腫 従来の現像写真で条件が悪いが縦隔・心陰影を追うことによって診断可能。

 

Medair

 

G  陳旧性結核(多発の孤立陰影、石灰化陰影)

 

60548bc01

 

①線量・体位ともに良好にみえるが、肺野が黒すぎて肺紋理がはっきりせず、レントゲン線量がやや過多な印象。

 

②右の側胸部肋骨の配列が内側に凹になっていて胸郭の変形と、同時に肋骨の骨量が薄く骨粗しょう症を思わせる。

 

③縦隔はやや拡張していて、大動脈弓に沿うように石灰化陰影、同時に大動脈の拡張と右心辺縁に円形の周囲が石灰化した陰影をみとめる。左心陰影に隠れてやはり不規則な2~3ヶの石灰化陰影がみられる。一部は肋軟骨の石灰化。(骨より白く見えるときは石灰化していると考えるのが妥当)

 

④右横隔膜は鮮明だが、左はぼやけた印象があり胃の陰影と重なって4~5ヶの小さい石灰化陰影をみとめる。左の横隔膜肋骨角はやや不鮮明。

 

⑤右肺上肺野には6~7ヶの大小不同の石灰化陰影があり、中肺野外側肋骨に沿ってまた下肺野大きな円形の辺縁が石灰化した陰影の横に、不規則な形状の石灰化した孤立陰影、肋軟骨部の石灰化をみとめる。

 

⑥左肺には上・中肺野に小陰影をみとめる他に、中肺野にうねった不規則な線状の陰影があり上葉と中葉の葉間の石灰化陰影を思わせる。

 

[評価]空洞周囲が石灰化した陰影(乾酪巣の周囲の石灰化)、葉間の石灰化を思わせる陰影、肺野の散在する陰影等から結核が陳旧化したものと考えられる。同時に大動脈瘤、骨粗鬆症の存在が推察される。

 

石灰化(肺野・陳旧性結核)

 

Imageoutmichio

 

 

 

結核(活動性)26220

 

〇右上葉(S1)外側よりに粒状影・結節影をともなう不規則な浸潤影をみとめその境界ははっきりせず、一部に胸膜の肥厚がみとめられる。肺門部のリンパ節腫脹等の異常はない。

 

[評価]結核・非定型的抗酸菌症あるいは浸潤型の肺がんなどが考えられるが、悪性を示唆する積極的所見に乏しく活動性の肺結核が最も可能性が高い。また陰影の特徴(不均一、不鮮明、胸膜の変化など)から肺炎球菌やマイコプラズマ等の細菌性肺炎は否定的である。

 

結核腫(類円形陰影)

 

001

 

Tbccenter_2  〇左下肺野の間質性の陰影以外に上肺野肋骨に重なって比較的辺縁明瞭、淡い類円形(約2cm×1cm)をみとめる。左心陰影内右心横隔膜にも陰影の濃淡に差があり加えて右上葉に結節陰をみとめる。肺門部のリンパ節腫脹もあり肺癌・被包性胸膜炎・膿瘍などが考えられるが結核腫の可能性が濃厚なため精査が必要。

 

結核(瘢痕線維化)

 

Tbc〇左右状肺野に線維性収縮性変化と周辺の肺気腫様変化をみとめる。治療後の瘢痕化したものと考えられる。

 

H  胸水

 

Hydroth ①主気管支からの左右の胸鎖関節の位置関係がずれていて適切な正面とはいいがたく、線量もややオ-バ-、骨量も少ない印象を受ける。

 

②中心陰影、縦隔・心陰影が左に偏移、右肺の過膨張と左肺尖部に含気がみられず均等の軟部組織の陰影になっている。

 

③右心陰影が右肺に弧状に突出していて右房とみられる。

 

④左肺の横隔膜が確認できず同時に上に凹の均等影と肺野の透過性不良が目立つ。

 

[診断]肺葉切除後の左胸水

 

I 気胸(自然気胸)

 

症例①

 

Pneumthx

 

①線量・撮影体位等良好。

 

②胸郭は縦長で肺気腫様にみえる。

 

③右肺門の血管影が左のそれよりも低い位置になっている。

 

④右上肺野に血管影等の肺紋理が消失していて境界に上突の不規則な線状影がみとめられる。

 

[評価]右の気胸、ブラの存在が示唆される。

 

症例②

 

Pnemothorax

 

〇右上肺野、第3肋骨より上方の肺紋理が消失、同部に上に突の線状影がわずかにみとめられる。

 

[評価]軽症の自然気胸、ブラブレブの存在は写真からは指摘できない。 手順を追って読影しないと見逃す可能性がある。

 

症例③

 

Peumothoraxi

 

①左肺に不規則な弧状の線状影・縦になった線状影をみとめる。

 

②左の肺紋理は消失しているが、一部に血管影をみとめる。

 

③左横隔膜は下方に押し下げられた所見を呈している。

 

[評価]左肺の気胸、肺はほとんどすべて縮小しているが一部が不規則に残っていて何らかの癒着があると推察される。肺手術後の自然気胸が最も考えられる。

 

症例④

 

Pthoraxj1

 

〇右肺の肺紋理が消失していて重症なタイプの気胸。

 

症例⑤

 

Kikyuoh 〇左鎖骨下に2本の線状影がありその上は血管影がみられず、交差した線状影を注意深く左下方たどると気胸の範囲を確認できる(下写真参照見やすくするため明るさを調節)。気胸の境界部は相対的に線量過多になっていて、辺縁の全体が読み取りにくい場合がある。

 

Kikyuoh2

 

 

 

症例⑥Pnemothorax_1 〇左肋骨横隔膜に水平面があるのに注意、発症から経過して浸出液が貯留した病態と考えられる。

 

症例⑦(続発性自然気胸) 肺気腫・肺癌・気管支拡張症 肺気腫・肺結核・肺癌・COPDなどの基礎疾 患から発症することがある。

 

B944b8a71


J 肺水腫

 

Miyahirahf

 

①肺野の透過性不良(すりガラス様)と右胸膜の一部の肥厚が目立つ。

 

②肺門の陰影は肺血管の走行が不鮮明(hilar haze sign)である。

 

③右A3の血管影が不鮮明(perivasucular sign)。

 

④右肺野に斜め肺門に向かう線状影(kerly's A line)あるいは胸壁から短い水平な線状影(kerly'B line)をみとめる。

 

⑤縦隔上部の横径が拡大してみえる(vascular pedicle width)。

 

⑥心陰影の拡大をみとめる。

 

[評価]左房内圧が上昇等による肺血管外水分量の増大を示唆、肺水腫の所見である。

 

ウイルス性肺炎・クラミジア等もすりガラス様陰影がみられ鑑別を考慮する必要がある。

 

K 石灰化像

 

大動脈弓の石灰化

 

Cal

 

肋軟骨の石灰化①

 

    肺炎像と紛らわしいことがある(右下肺野)。 

 

001

 

肋軟骨の石灰化②

 

001

 

肋軟骨の石灰化③

 

浸潤影?骨転移?など鑑別しなければならないような場合もある。

 

Calcification

 

肋軟骨の石灰化④(化骨)

 

001〇円形陰影様にみえるが、変位した肋骨に沿って複数(4ヶ)みとめるので骨折による化骨と判断できる。男性では前立腺がんの転移を否定すること。

 

肋骨・肋軟骨接合部の石灰化⑤

 

Calmo 〇左は石灰化と断定できる形状をしているが、右は結節影にも見え確実に診断するにはCT等による確認が必要になる。

 

大動脈弓の石灰化

 

Imageoutcal

 

L 肺葉(右肺)切除後

 

002

M.放射線肺炎

B345b4cc1

①左肺野の縦に走る不規則な陰影は人為的な操作を思わせる。

②その内側のすりガラス様(間質性陰影)の中に円形の透亮像をみとめる。

③壊死した腫瘍組織等が考えられる。

 

 

 

 

2012年10月 5日 (金)

外来でみるマイコプラズマ肺炎

外来でよくみられる肺炎、マイコ・クラミジア・肺炎球菌・ウイルス(RSウイルス・hMPV・インフルエンザウイルスA・B)について実際に経験、外来で治癒した症例を提示します。軽症な変化のものが大多数ですがなかには重症なものもまぎれていて、注意が必要になります。

[マイコプラズマ肺炎]

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(78)Cough3w(79)Imageoutpapm(80)Papo
(81)Imageoutpaps12_2(82)Imageoutzens910

        *** 2日間オゼックスを服用するも解熱しないため入院紹介(CRP 4.7mg/dl WBC 9,000)

(83)Papt(84)Imageouttbsus          ***結核とまぎらわしい。

(85)Pap
(86)5
(86)Paphi(87)3
(88)Imageoutpapma
(89)Imageoutpapih2
(90)West
(91)Cent(92)Imageoutpapiii(93)Imageoutpapt1(94)Imageoutpapt2
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(97)Imageoutpapn(98)
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(102)Pap(103)Pap8763
(104)Imageouthilumpap
(105)5(107)I1(108)I2
(109)Tpapa(110)Papag1(111)Papr(112)Papo(113)Papriver
(114)Imageoutvor(115)Myco1(116)Imageoutmpapa(117)Pap1y(118)Imageoutpapplus(119)Imageoutpapo1(120)Imageoutpapha































































































   




















2012年10月 1日 (月)

外来でみるクラミジア肺炎

クラミジア肺炎

Chr50Chr52Chr53Chr54Chr55Chr56Chr58

Chr53Chr52

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Chr41Chr39Chr38Chr36Chr33Chr31

Chr28

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2012年9月 5日 (水)

外来でみる肺炎球菌性肺炎

肺炎球菌

(1)

Stpn1 (2)

Stnsa2

(3) (こどもの病気・おとなの病気肺炎球菌23参照)455f6d801

(4)

Stp3

(5)4011e8b11 (6)

10364d2c1 (7)こどもの病気・おとなの病気簡単解説肺炎球菌20参照

4efa852b1 (8)

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Acb6d91c1

(10)(こどもの病気・おとなの病気:肺炎球菌17参照)39ccad5e1

(11)Stp13 (12)Stp14 (13)St15 (14)Stp16 (15)Stp16short (16)

Stpfirst

Stp2

⑱ 入院紹介2011324

入院紹介002

入院紹介001

9468de501001Stpm
Stpk
(初期)
Stpo
Imageoutstpo1Imageoutstph㉘  ImageoutamlImageoutwind







2012年6月 5日 (火)

外来でみるウイルス性肺炎

RSウイルス

Rs20Rs26Rs27Rs1421b_1

Rs1421b_2_2

Rs12
Rs13Rs15Rs19Rs9

001

001

001

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Rs2u

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Rsw

RssImageoutpaprsy
RsRsaug
RsdorRsrivImageoutrsky







hMPVウイルス

Hmpv8Hmpv11Hmpv9Hmpv10Hmpv12

003001Hmpvsilv
HnpvnaHmpv2
Imageouthmpv
Hmpv2Hmpv1ImageouthmHmpva_2Hmpva_1







インフルエンザウイルス

①インフルエンザAInfa14211 ②インフルエンザA

Infa14211

2014216_2

Infa5Infaishi_1
Infak
⑦   Infaf
InfahInfas_2InfaImageoutainfY(13)0dc8070fs1















インフルエンザB

Infb14215

Infb1448

Infb1436

Infa14211_2

Infb1429

Infa14211_3

Infas

InfbeImageoutbku

Inb_2

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アデノウイルス

Imageoutadenosara

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2012年5月 1日 (火)

原因不明の肺炎

 肺炎球菌・マイコプラズマ・クラミジア・レジオネラ・インフルエンザ・RSウイルス・hMPVについては迅速検査等を施行することにより、臨床症状・採血検査(CRP,WBC)・レントゲンの特徴と合わせて肺炎の原因診断をすることが可能です。これらの検査で陰性の結果が出た場合は、検査機関に依頼して細菌培養(結核検査含)さらには悪性疾患等の鑑別診断をすることになりますが、最終的に原因がわからないままのことが少なくありません。それらの中にはインフルエンザ菌などの細菌、検査でひろいあげられなかったウイルス・マイコプラズマなどが含まれているものと推定されます。ここにあげた原因不明の肺炎の多くは臨床経過・胸部レントゲンの特徴などから起因菌を想定して外来で治療可能ですが、原因が同定できないがゆえに治療の難しさがあり15人に1人程度の頻度で治療もしくは精査を目的として入院紹介になっていて、小規模の診療所における外来での肺炎治療の限界を痛感させられています。提示した写真の詳細はこどもの病気・おとなの病気簡単解説の該当するぺ-ジを参照してください(例:unk9→肺炎原因不明(9))。

 

 

 

[1]Unk9 [2]Unk10 [3]Unk5 [4]Unk4b_1 [5]Unk4b_2[6]Unk14[7]Unk15[8]Unk16[9]Unk17[10]Unk21[11]Unk22[12]Unk23[13]Unk24[14]Unk25[15]Unk27_2[16]Unk28

 

[17]Unk29 [18]Unk30 [19]Unk31 [19]Unk32[20] Unk32_2

 

[21]Uk20131231 [22]Uk20131230

 

[23]001     円形様陰影・結節陰影が散在するため精査依頼→T-spot陽性

 

[24]3fd90a5d1     CRP 19.0 WBC 12,600 SPO2 92% 紹介入院

 

[25]Dcfe79de1_2     hMPV感染時、CRP 8.9mg/dl WBC 15,000
[26]C35517111      hMPV感染時、CRP 9.1mg/dl WBC 26,200

 

[27]001[28]Ukkt     CRP1.8mg/dl WBC 19,700 肺炎球菌尿中抗原(-)・イムノカードマイコ(-) CTRX 有効
[29]003
[30]Ukearly
     CRP 1.9mg/dl WBC 13,100 尿中肺炎球菌抗原陰性

 

[31]Ukm      CRP0.9mg/dl WBC 5,500

 

[32]Ukf     CRP 2.0mg/dl WBC 6,600

 

[33]Abo
           自然気胸で2回手術既往

 

[34]Abr     リュ-マトレックス服用+シムジア(1/4w)

 

[35] P
[36]Uknov21      CRP 16.6mg/dl WBC 7,100 イムノカ-ドマイコ陰性、尿中肺炎球菌抗原陰性
[37]Ukmo      CRP 10.6 mg/d WBC 17,800 CTRX有効

 

[38]Ukma      CRP 22.8mg/dl WBC 11,800 入院紹介
[40]Ukrs      RSウイルス感染症に合併。
[41]Uki      1年前マイコ既往

 

[42]Ukn      気管支喘息がありアドエア継続使用中

 

[43]Afinfa      インフルエンザA罹患中5日目、CRP 11.0mg/dl WBC 18,800
[44]Imageoutukana1_2      WBC 21,600 CRP 8.1mg/dl CTRX 有効。
[45]464cf0bf1      CRP2.3mg/dl WBC 9,400 SPO2 97%基礎疾患あるため入院紹介。
[46]Ukn      CRP 8.1 mg/dl WBC 12,400 ジェニナック5日間にて回復。
[47]Ukvirus      1歳児、CRP 0.3mg hMPV・RSVともに陰性、発熱と喘鳴あり。


[48]Uklnfsus
     CRP 18.7mg/dl WBC 9,700  CTRX 2g/day にて著効
[49]Imageoutukw
CRP 7.4mg/dl WBC 8,500 CTRX+ジェニナック7日間にて治癒

 

[50]Ukpap      CRP 0.2mg/dl WBC 5,200 ミノマイシン有効

[51]Imageoutcrp_2
     CRP 25.1mg/dl WBC 32,500 SPO2 98%→入院紹介

 

[52]Infabac
     インフルエンザAに併発, CRP 16.3mg/dl WBC 8,500→入院紹介

 

[53]Imageoutuktsu      CRP 8.8mg/dl WBC 17,300
[54]  Papy     CRP6.4mg/dl WBC 20,200 イムノカ-ドマイコ(+/-)     
[55]  Ukk     CRP 7.5mg WBC 14,800 1y.o

[56]Ukm1     CRP 22.1mg/dl WBC 12,000 SPO2 97%  CTRX 2g 14日間にて治癒
     
[57]Uki      CRP 10.7mg/dl WBC 22,700

 

[58]Hap
     CRP 7.7mg/dl WBC 4,700 
[59]Ukbac      CRP 17.2mg/dl WBC 21,500

 

[60]Infpf      WBC 12,500 WBC 2.1mg/dl
[61]Ukn(62)Old            90歳SPO2 94% CRP 9.0 WBC 4,800

 

(63)6            CRP 8.4mg/dl WBC 10,000

 

(64)Uk          CRP 26.5mg/dl WBC 13,100  入院紹介

 

(65)Imageoutgu           CRP 1.7mg/dl WBC 9,000 ロセフィン有効

 

(66)Imageoutkos          CRP 1.8mg/dl WBC 8,500 92yo 入院紹介

 

(67)Imageoutm3        CRP 12.6mg/dl WBC 12,600

 

(68)Imageouttbm        TB疑うも陰性(紹介)
(69)S_2         (68)の息子(紹介)

(70)

Imageoutkanda2

                                         空洞形成、原因菌は不明。

(71)

Pnew